しみ

【症状】頬骨に沿って左右対称に表れたら肝斑(かんぱん)

一般的に、しみには「老人性色素斑」と「肝斑」の2種類があります。

しみの主な種類
老人性色素斑

中年以降の男女に見られる色素斑です。顔面や手の甲、前腕など、日光にあたりやすい部分の皮膚に、5〜20mm大の褐色斑が、数個から十数個くらい現れます。数は年齢とともに増加することがあります。表皮には、軽度の肥厚(腫瘍ではないが、皮膚が盛り上がっている状態)が見られます。

肝斑(かんぱん)

顔面、特に額や頬骨のあたり、口の周囲などに、ぼんやりとした薄い褐色の、広めの色素沈着が現れたものを「肝斑(かんぱん)」と言います。そばかすと違って左右対称にできます。発症は30代から40代の女性に集中しています。60歳代以降では、ほとんど発症することはありません。

【原因】紫外線等による色素沈着が主な原因

老人性色素斑も肝斑も、原因は現在のところはっきりとわかっていませんが、以下のように考えられています。

種類別のしみの原因
老人性色素斑

光老化の一症状と考えられています。光老化とは、慢性の紫外線傷害のこと。加齢による皮膚の老化に加え、日常的に繰り返して浴びた紫外線に対する防御反応として、皮膚の色が濃くなり、皮膚も厚くなるのではないか、と言われています。

肝斑

妊娠や月経不順など、女性ホルモンが何らかの形で影響し、メラニン色素の沈着が起きていると考えられています。ストレスによる発症や悪化も指摘されています。

【考え方】「瘀血」と「気滞」が主な原因

漢方では、シミの原因は「肝」と「腎」がかかわる「瘀血」(おけつ…血液の流れや血液の質が低下した状態)と「気滞」(きたい…気がスムーズに流れない状態)にあると考えます。肝斑(かんぱん)は、読んで字のごとく「肝」(かん…気の巡りをつかさどる臓)が深く関係します。

「肝」は「主蔵血」(しゅぞうけつ)と「主疎泄」(しゅそせつ)の臓といわれ、血の流れと気の流れを調節する役割があります。肝はストレスの影響を受けやすく、長期のストレスにより機能失調が起こると、気・血の流れが悪くなります。その結果、身体に栄養が行き渡らなくなり、新陳代謝が落ちることで、しみができやすくなるのです。肝斑が女性に多いのは、ストレスに加え、毎月の月経により男性より「肝血」(肝が貯蔵している血)を消耗するからと考えられます。

「腎」は、老人性色素斑に深く関係します。「腎」は「主水」(しゅすい)と「主蔵精」(しゅぞうせい)の臓と言われ、体の老排物の排泄・排尿や、「精(腎精)」(人体の成長・発育や生命活動の維持に必要不可欠な物質)を蓄えます。腎は成長、老化をつかさどっています。加齢により腎の機能が低下して腎精が不足すると、気や血も不足し、老排物の排泄もスムーズに行われなくなり、シミの原因となると考えられます。

【処方例】「活血」と「理気」を使い分け

処方としては、瘀血を改善する「活血剤」(かっけつざい)、気滞を改善する「疎肝理気剤」(そかんりきざい)を、状態に応じて使い分けます。