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「風邪は治ってるはずなのに鼻詰まりや鼻水が止まらない…」
「鼻が詰まって息がしづらく、頭がぼーっとする。耳も痛い…」
「横になると喉に鼻水のようなものが垂れてくる…」
「痰が絡みやすく、喉に違和感がある…」
「鼻をかむと黄色や緑色の鼻水が出てくる。臭いが分かりづらい…」
など、花粉の季節でもないのにこのような症状にお悩みの方はいらっしゃいませんか?
長い間鼻水や鼻づまりが治らない・頭が重いなどの辛い症状で花粉の時期は過ぎ、風も治ったのにそのような症状が出るのは、もしかすると『副鼻腔炎(ふくびくうえん)』かもしれません。
副鼻腔炎は、副鼻腔(ふくびくう)という鼻の周りにある骨の中の空洞に、風邪やアレルギーなどによって炎症が起き、膿や鼻水が溜まる疾患のことを指します。
近年では、お笑い芸人サンドウィッチマンの富澤さん※1や、ユーチューバーのヒカキンさん※2などが、『副鼻腔炎』を公表したことでも話題になりました。
副鼻腔炎は、日本に100~200万人ほど患者がいる※3と言われていますが、その中でも『好酸球性副鼻腔炎(こうさんきゅうせいふくびくうえん)』は国の難病に指定されている疾患※4になります。
※1 サンドイッチマン富澤武オフィシャルブログ by Ameba、新潟パート2, 2025年4月20日
副鼻腔炎を放置すると、症状が悪化しQOL(Quality of Life:クオリティーオブライフ=生活の質)を著しく低下させてしまう恐れがあります。
QOL(生活の質)を低下させる一例として以下のような事例があります。
- 鼻詰まりは睡眠を妨げ、集中力を低下させる
- 絶え間ない鼻水で煩わしさを感じる、鼻水を啜りすぎて頭痛もする
- 頬や目の周りに圧痛(あつつう)や頭重感(ずじゅうかん)を感じ、日常生活に支障をきたす
- 嗅覚や味覚の機能が低下し、食事の楽しみが減少する etc
また、それらの症状を放置してしまうと症状がさらに悪化し『慢性副鼻腔炎』となり、治すまでにさらに時間がかかってしまいます。症状を少しでも感じられたら、まずは医療機関を受診しご自身の症状を医師や専門家に診ていただき、もし『副鼻腔炎』であればすぐに治療を開始されることをお薦めいたします。
本記事では、副鼻腔炎に悩まされている方や副鼻腔炎の疑いがある方に向けて、副鼻腔(ふくびくう)の役割や働きの説明から始まり、副鼻腔炎の原因や症状・適した治療方法について詳しく解説していきます。
また、さまざまな治療法がある中で、なぜ『漢方薬』が副鼻腔炎の改善にオススメなのかも詳しくご説明いたします。
記事後半では副鼻腔炎の方によく持ちられる漢方薬もご紹介いたしますので、ぜひ最後までご覧ください。
副鼻腔炎(ふくびくうえん)とは?

副鼻腔炎は風邪やアレルギーなどが原因で鼻の奥にある「副鼻腔」という空洞に炎症が起き、膿や粘液が溜まる病気です。『蓄膿症(ちくのうしょう)』とも呼ばれています。
特に秋冬は寒くなり室内で暖房を使用することが多く空気が乾きやすい環境となるため、鼻粘膜の水分が蒸発し防衛機能が低下し鼻からウイルスや細菌が侵入しやすい環境となります。
また、乾燥が原因で鼻水も粘りが強くなるため外に排出されにくくなり、鼻づまりがさらに悪化していきます。
副鼻腔の役割とは?

こちらでは、副鼻腔の役割と4つの空洞の呼び名、副鼻腔炎の原因や症状・メカニズムについても解説していきます。
副鼻腔には以下のような役割があります。
- 空気の清浄・加湿・加温
鼻腔から吸い込んだ空気を、肺に到達する前に温かく湿った状態にし、ほこりや細菌などの異物をフィルターのように取り除きます。 - 声の共鳴
声を響かせる共鳴腔(きょうめいくう)として働き、声の音色や響きを豊かにします。 - 軽量化と衝撃吸収
顔の骨の中にある空洞であるため、頭蓋骨の重量を軽減します。また、顔面が外部からの衝撃を受けた際に、クッションのように衝撃を和らげ、脳や目を保護する役割も担っています。 - 異物の除去
副鼻腔の粘膜から分泌される粘液と線毛(せんもう:細胞の表面に多数生えている細く短い毛状の構造のこと)の働きで、異物を鼻腔の方へ運び出し、体外に排出します。 - 免疫機能:
異物を取り込むことで、感染を防ぐ役割も果たしています。
副鼻腔の場所と呼び名

副鼻腔は、以下の4つの空洞により構成されています。
- 前頭洞(ぜんとうどう)
- 篩骨洞(しこつどう)
- 蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)
- 上顎洞(じょうがくどう)
それぞれの役割を簡単に記載いたします。
- 前頭洞(ぜんとうどう)
前頭洞は左右の眉毛のすぐ上にあり、額の骨の中にあります。鼻腔とつながっているため、炎症を起こすと目の上や額に痛みを感じることがあります。 - 篩骨洞(しこつどう)
両目の間、鼻の付け根の奥に位置しています。多数の小さな空洞が集まってハチの巣のような構造をしています。 - 蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)
鼻腔の一番億、脳下垂体(のうかすいたい)が存在する部位の近くに位置しています。ほかの副鼻腔と比較すると、鼻腔とつながる自然口が一番大きい特徴があります。 - 上顎洞(じょうがくどう)
鼻の横にある頬骨の裏側、上顎の真上に位置しています。顔面への衝撃を和らげるクッションのような役割をしていると言われています。
医学的に言われる副鼻腔炎の原因
副鼻腔炎が発症する最も多い原因は、風邪などのウイルス・細菌が副鼻腔に入ることによる感染です。
風邪を引いた際に、鼻腔の炎症が副鼻腔までに広がることで発症します。
また、花粉症やダニ・ハウスダストなどによるアレルギーで鼻の粘膜が腫れると、副鼻腔の通気性が悪くなり、副鼻腔炎を発症することもあります。他にも、鼻の形や構造・歯の炎症・ストレス・栄養不足なども副鼻腔炎の発症や悪化の原因となることがあります。
医学的に言われる副鼻腔炎の主な症状

症状①: 鼻水・鼻づまり
副鼻腔炎の鼻水は、風邪の時に出る透明で水っぽい鼻水ではなく、鼻の奥に膿が溜まるため粘り気のある黄色や緑色の鼻水が出ることが多くあります。
また、副鼻腔炎は鼻の粘膜が腫れてしまうことで鼻づまりがよく起こります。

症状②: 匂いがわかりにくくなる
鼻の粘膜が腫れたり、副鼻腔に膿が溜まると空気中の匂いの分子が、鼻の奥にある嗅粘膜※(きゅうねんまく)まで到達できなくなるため、匂いを感じにくくなります。
※嗅粘膜:鼻の奥にある匂いを感じるための器官

症状③: 鼻水がのどに流れる
鼻から出るはずの鼻水が喉の奥に流れ落ち、痰が絡む状態や喉に違和感を感じます。
健康な方でも鼻水が喉に流れることはありますが、副鼻腔炎の方の鼻水の量が多かったり、通常の鼻水よりも粘り気があるため、より痰が絡みやすく息きもしづらく、喉に不快感を感じる状態を引き起こします =後鼻漏(こうびろう)※
※後鼻漏:鼻水が喉に流れて、喉に違和感や不快感を感じたり、咳・痰・咳払いなどの症状を引き起こす状態

症状④: 頭が重い・痛い
副鼻腔に溜まった膿や炎症による圧力で神経が刺激されたり、換気障害(かんきしょうがい)※や血流の悪化が起こることで、頭全体に重い感じや鈍い痛みが生じます。
※換気障害:空気の流れが悪化肺での酸素と二酸化炭素の交換が妨げられている状態

症状⑤: 歯の痛み
特に上顎洞と上の奥歯の根や神経が非常に接近しているため、炎症や膿が歯の神経を圧迫したり刺激することで歯が痛くなることがあります。
また、副鼻腔と中耳(ちゅうじ)は繋がっているため、「中耳炎(ちゅうじえん)」を併発することもあります。
これらの症状が重症化すると、発熱・目の痛み・目のかすみ・視力低下・失明のリスク・脳への感染(髄膜炎など)を引き起こす可能性もあります。そのため、そのままにしておかず早めに耳鼻咽喉科を受診することが非常に大切です。
副鼻腔炎になるメカニズム

副鼻腔炎は以下のようなメカニズム(仕組み)により引き起こされます。
鼻腔からウィルス・細菌の侵入
風邪などによるウイルスや細菌・アレルギー反応が原因で、鼻の粘膜に炎症が起こり腫れあがります
ウィルス・細菌と免疫細胞が戦う
炎症により鼻水がドロドロしたり、粘膜が腫れたりすることで、副鼻腔と鼻をつなぐ自然口と呼ばれる狭い通路が塞がります。
自然口が塞がる
通常、副鼻腔の分泌物は粘膜の繊毛の働きで自然口から排出されます。しかし、自然口が塞がることで、この機能が妨げられます。
副鼻腔内に、分泌物や膿が溜まり様々な症状を引き起こす
排出ができなくなった副鼻腔の空洞内に、分泌物や膿が溜まります。
溜まった膿や炎症により、鼻水・鼻づまり・後鼻漏・頭痛・歯痛などの症状が引き起こされます。
(小話) 副鼻腔炎と2足歩行には関係がある?

人間の直立二足歩行への進化は、デメリットとして副鼻腔炎や中耳炎などの耳鼻咽喉科疾患になりやすい解剖学的構造をもたらしたと考えられています。
四足歩行の動物は、副鼻腔の開口部が下向きになるため、重力によって鼻汁や膿が自然に排出されやすい構造になっています。
一方で、人類は進化とともに直立二足歩行で生活するようになり、副鼻腔の開口部が横向きや上向きに近くなり、分泌物が重力に逆らって排出されにくくなったと考えられています。
日本でどれくらいの人が副鼻腔炎になっている?

2022年の厚生労働省難治性疾患政策研究班の提供する情報によると、副鼻腔炎の患者は軽度も含めると日本に『100万〜200万人』ほどと言われています。
そのうち、鼻茸(鼻ポリープ)ができるような慢性副鼻腔炎の患者数は「20万人」ほど。
さらに治療が難しく、国の難病にも指定されている冒頭でもお話しした、Youtuberのヒカキンさんが患った「好酸球性副鼻腔炎(こうさんきゅうせいふくびくうえん)」の患者数は「2万人」ほどであることも明らかになっています。
このような情報から、副鼻腔炎は決して珍しい病気ではなく、多くの人が経験する身近な疾患であることがわかります。
特に日本人は骨格的に鼻が低いため副鼻腔炎になりやすい傾向にあると言われています。鼻が低いと鼻腔の構造が狭くなりがちなため、通気性が悪くなり鼻水や細菌を排出しにくくなり、副鼻腔炎のリスクが高まります。
※鼻が低い方全てが副鼻腔炎になるというわけではありません。
また、副鼻腔炎は子供から大人・高齢者まで年齢に関わらず誰にでも起こりうる疾患です。
特に子供は副鼻腔の発達段階で炎症を起こしやすく、高齢者は加齢に伴う変化(*老人性鼻漏:ろうじんせいびろう)が関係することもありますが、年齢に関係なく注意が必要です。
*老人性鼻漏とは?
加齢により、鼻の粘膜の萎縮や粘膜機能低下により鼻水の粘着性が良くなり水っぽい鼻水が流れ出てしまう症状になります。風邪のような症状(くしゃみ・熱・咳・発熱・目のかゆみ)などがなく、鼻水だけが出るのが特徴です。
『副鼻腔炎』と副鼻腔炎に”似た症状”の疾患のご紹介

副鼻腔炎と、副鼻腔炎に似た症状の疾患がいくつかありますので、こちらで違いや特徴を簡単に解説していきます。
【蓄膿症(ちくのうしょう)】
総称が違うだけで副鼻腔炎と同じ疾患になります。
蓄膿症は古くからある俗称・通称であり、副鼻腔炎が医学的な正式名称です。
風邪のウイルスや細菌・アレルギーなどにより鼻の周りの副鼻腔に炎症が起き、膿が溜まる状態を指し、炎症の期間により急性(短期間)と慢性(3ヵ月以上)に分かれ、慢性化したものが一般的に蓄膿症と呼ばれます。
【急性鼻炎(きゅうせいびえん)】
副鼻腔炎の初期の段階のことを指し「鼻風邪(はなかぜ)」とも呼ばれます。
風邪(ウイルス)や細菌・ホコリ・化学物質などが原因で鼻の粘膜が急激に炎症を起こし、主な症状にはくしゃみ・鼻水・鼻づまりなどがありますが、喉の痛み・発熱・倦怠感などを伴うこともあります。
また、悪化すると副鼻腔炎・中耳炎・気管支炎などに発展することもあるため注意が必要です。
【急性副鼻腔炎(きゅうせいふくびくうえん)】
風邪などをきっかけに、副鼻腔に細菌やウイルスが感染して炎症が起こる疾患のことで、1ヵ月以内に症状が治まるものを指し、副鼻腔炎(蓄膿症)のなり始めの時期にあたります。
副鼻腔に膿が溜まるため黄色や緑色の鼻水が出るほか、鼻づまり・後鼻漏・匂いがわかりにくい・頬や額の痛み・頭痛などの症状が起こります。
風邪が10日以上長引き上記のような症状が改善されない場合や風邪が治ってから5~7日後に上記のような症状が悪化した場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。
【慢性副鼻腔炎(まんせいふくびくうえん)】
風邪の後に起こる一時的な急性副鼻腔炎の症状がが3ヵ月以上続く状態のことを慢性副鼻腔炎と呼び、一般的に蓄膿症と同じ疾患を指す言葉になります。
鼻づまり・黄色や緑色の鼻水・後鼻漏・匂いがわかりにくい・頭痛などの症状が続き、QOL(生活の質)が著しく低下します。
また、ねばねばした膿性の鼻水が副鼻腔に溜まると、それが乾燥し「痂皮(かひ)※」として固まり、鼻の穴にへばりついたり、塊となって鼻から出てくることがあります。
※痂皮:鼻くそ
【鼻中隔湾曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)】
鼻の左右を隔てる鼻中隔(びちゅうかく)が曲がりすぎて、鼻づまり・いびき・口呼吸・頭痛・鼻血・嗅覚障害などを引き起こし、日常生活に支障をきたすことがあります。
主な原因は、成長過程で骨と軟骨の発育速度のズレで、鼻の成長がほぼ完了する10代後半〜成人にかけて発症するケースが多いとされています。また、打撲や骨折による外傷も原因となることもあります。
疾患ではないため、鼻呼吸に問題がなければ治療は不要ですが、慢性的に鼻の不調を感じる場合は、耳鼻咽喉科にて相談することお薦めいたします。
【後鼻漏(こうびろう)】
鼻水が鼻から喉の奥に流れ落ち、喉にへばりついたり咳や痰、違和感(鼻の奥や喉の不快感)を引き起こす状態を指します。
健康な状態でも鼻水は喉に流れることはありますが、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などで鼻水の量や粘り気が増すと、不快な症状(後鼻漏感)を引き起こし、長引く咳の原因にもなります。
【ニセ副鼻腔炎】
副鼻腔炎と似た症状を引き起こす別の疾患で、特に『好酸球性副鼻腔炎(こうさんきゅうせいふくびくうえん)』のことを指します。
好酸球性副鼻腔炎は、両側の鼻腔に鼻茸(はなたけ)と呼ばれるポリープができ、匂いがわかりづらくなる・粘りのある鼻水が出るなどの症状が特徴の疾患で、副鼻腔炎の一種です。
また、喘息やアレルギー性鼻炎を併発することが多く、手術をしても再発しやすいため、2015年に国の難病に指定されました。
通常の副鼻腔炎と症状が似ていて見分けがつきにくいため、ニセ副鼻腔炎と呼ばれています。
【歯性上顎洞炎(しせいじょうがくどうえん)】
虫歯や歯周病などの歯の細菌感染により、上顎の奥にある副鼻腔のひとつ「上顎洞」に炎症が起きる疾患です。
健康な歯が原因で発症する疾患ではなく、根管治療や抜歯、インプラント治療を行なった歯の根先の炎症が上顎洞にまで広がることで発症する疾患になります。歯根先端と上顎洞との距離が近いと発症しやすい疾患と言われており、適切な根管治療を行うことで多くは防げるようです。
原因となる歯がある上顎洞に症状が出ることが特徴で、鼻づまり・顔面の痛み・歯の痛みなどのほか、頭痛や発熱を伴うこともあります。
副鼻腔炎の一般的な治療法

【副鼻腔炎の診断方法について】
副鼻腔炎は、かぜやほかの一般的な呼吸器疾患と症状が非常に似ているため、自分では判断しにくい病気です。
レントゲンだけでは上顎洞や前頭洞の一部は確認できても、篩骨洞や蝶形骨洞など奥にある鼻腔は骨に囲まれていて炎症やポリープの確認が難しく、見落としがある可能性があります。
したがって、CT検査による撮影にて全ての副鼻腔の状態を詳細に確認し、正確に判断することを推奨します。
ここからは、副鼻腔炎の一般的な治療法について解説していきます。
副鼻腔炎の治療法①:薬物治療
副鼻腔炎の薬物治療には、抗生物質・点鼻薬・粘液調整剤などがあります。
抗生物質

細菌感染が原因の急性副鼻腔炎の場合、殺菌効果の高い抗生物質を投与することで細菌の増殖を抑え、炎症や膿の蓄積を軽減します。
また、慢性副鼻腔炎の場合は殺菌作用は弱いですが免疫賦活剤として「マクロライド系抗生物質」※を少量で長期間(3~6ヵ月)服用する「少量長期投与療法」が慢性副鼻腔炎に効果があることわかっています。
マクロライド系抗生物質は細菌を殺すだけでなく、炎症を抑え、粘膜の機能を改善する効果が期待でき、高い治療効果があるとされていますが、鼻茸(ポリープ)がある場合や効果が不十分な場合は、手術が検討されます。
*マクロライド系抗生物質とは?
細菌のリボソーム(たんぱく質を作る工場)に作用し、たんぱく質の合成を阻害することで効果を発揮する薬のこと。しかしながら、抗生物質での治療はウイルスが原因であったり、鼻の構造的な問題で副鼻腔炎が起きている場合は効果がないため注意が必要です。
点鼻薬

点鼻薬とは薬液を鼻の粘膜に直接噴霧したり、滴下する薬のことです。
鼻以外への作用はごくわずかとされているため、安全性が高く、鼻ポリープの有無に関わらず使われます。ステロイド配合のタイプは、炎症やアレルギーを抑え、鼻水や鼻づまりの根本改善に効果が期待できます。
ただし、市販でよく販売されている「ナファゾリン」「オキシメタゾリン」などは血管収縮剤成分が配合されており、鼻の粘膜を収縮させるため通常の点鼻薬よりも頑固な鼻づまりに即効性があります。薬の効果が切れたあとはリバウンド現象が起き、使用前よりもさらに鼻づまりがひどくなることがあります。これにより、またすぐに点鼻薬を使いたくなる悪循環(依存性)に陥る危険性があるため、「ナファゾリン」「オキシメタゾリン」などの市販の点鼻薬には十分にご注意ください。
市販の点鼻薬を使用する前に一度、耳鼻咽喉科などの医療機関にてご自身の症状をご相談し診察・処方してもらうのが安心・安全です。
粘液調整剤

副鼻腔炎の粘液調整剤とは、L-カルボシステインなどの成分を主剤とし、主に飲み薬として処方されます。ドロドロした粘り気の強い鼻水や痰をサラサラにして排出しやすくする薬のことを指します。
また、副鼻腔に溜まった膿や分泌物を外に出やすくし、鼻の通りを改善してくれます。
副鼻腔炎の治療法②:手術療法

副鼻腔炎の主な手術療法は、「内視鏡下鼻副鼻腔手術(ないしきょうかびぶくびくうしゅじゅつ:ESS)」になります。
この手術は、鼻の穴から内視鏡と細い器具を入れて、狭くなった副鼻腔の出入口を広げ、副鼻腔内の腫れた粘膜や鼻茸(ポリープ)を取り除き、空気と分泌物の通り道を確保するのが目的です。
これにより、鼻詰まりや後鼻漏が改善され、膿が溜まりにくい構造にすることで再発を防ぎます。大きい鼻茸(ポリープ)の場合、薬だけでは治癒が難しいため、手術で切除するのが最も確実で早い解決策と言えます。
手術療法は顔に傷が残らず、日帰りが可能な医療機関もありますが、利用者の方の状態や手術内容によっては、1日入院が必要になる場合もあります。
副鼻腔炎の治療法③:鍼灸治療(しんきゅうちりょう)

東洋医学の一種で、鍼(はり)と灸(きゅう)を使い、体の特定の経穴(けいけつ)と呼ばれるツボに刺激を与え、自然治癒力を高めて体の不調を改善する治療法になります。
鍼灸治療では、顔や頭部のツボ(経穴)を刺激することで、副鼻腔内の血流やリンパの流れを改善し、詰まった膿の排出を促し、炎症や痛みを和らげる効果が期待されるため、副鼻腔炎に効果が期待できるとされています。
副鼻腔炎の治療法④:漢方薬

漢方は中国の中医学を基盤とし、日本独自の発展を遂げた伝統医学で、鍼灸治療と同じ東洋医学の一種です。
東洋医学の基本要素である「気・血・水」のバランスを整え、体本来の回復力を引き出して、根本的な健康体質を築くことを目的としています。
そして、漢方薬は中国由来の漢方医学に基づいて、植物・動物・鉱物などの天然由来成分(生薬)を2種類以上組み合わせて作られます。
複数の生薬が組み合わさっているため、一般的に病院で処方される西洋医学の薬とは異なり、副作用が少なく多様な症状やその方の体質にあった効率的なアプローチができます。
また、病気になる前の『未病(みびょう)』と言われる段階でも服用することができるため、お困りの症状に早い段階でアプローチをかけることができるのも西洋医学の薬にはない特徴になります。
副鼻腔炎に対する漢方治療の詳しい説明は、「漢方における副鼻腔炎の考え方」の章でより詳しく解説していきます。
副鼻腔炎のその他の治療法
上記でご紹介したほかにも鼻洗浄・ネブライザー治療・歯科的処置などがあります。
- 鼻洗浄
鼻うがいとも呼ばれるセルフケアです。生理食塩水などを鼻腔に流し込み、鼻の奥に溜まった膿や細菌・アレルゲン・粘液などを物理的に洗い流す治療法になります。 - ネブライザー治療
抗生物質やステロイドなどの薬液を機械で微細な霧状にして鼻から吸い込み、副鼻腔の炎症を直接抑え、膿の排出を促す局所治療になります。 - 歯科的処置
歯性上顎洞で起こる副鼻腔炎に対して、歯の治療を行うことを指します。歯周病治療・抜歯・インプラント周囲の処置などがあり、膿を排出し炎症の元となる感染源を取り除くことが目的の治療になります。
東洋医学(漢方)/中医学における副鼻腔炎の考え方

東洋医学とは、中国発祥で日本で独自に発展した、アジアの伝統医学の総称になります。
西洋医学と大きく異なるところは、「心」と「体」をひとつのものとして捉えるところです。
体内のバランスを整え自然治癒力を高めることで、症状や病気の改善を促し、免疫を高め体質改善・健康維持を目指すことを目的としています。
また、自覚症状はあるが、病院での診察や検査をしたのにも関わらず異常が見当たらない場合や、まだ病気と診断される前の未病(みびょう)の状態にもアプローチをすることができるのが強みとなります。
『気・血・水』と『五行』について
気(き)・血(けつ)・水(すい)

漢方において「気・血・水」は体を構成し、生命活動を維持する上で非常に重要な基本要素となります。
これらのうち、どれかひとつでも不足したり、滞ったりすると体の不調を感じたり、病気を引き起こすと考えられています。
- 気(き)→生命エネルギーを指し、気力や元気の源となります
- 血(けつ)→血管を流れる血のことで、全身に血液や栄養を運びます
- 水(すい)→血以外の体液(汗・リンパ液・消化液・尿など)を指します
五行(ごぎょう)

東洋医学(漢方)では、自然界の森羅万象・万物は「木(もく)・火(か)・土(ど)・金(こん)・水(すい)」5つの要素で構成され、これらが相互に「助け合う(相生:そうせい)」関係と「抑制し合う(相克:そうこく)」関係を持ちながら循環し、バランスを保っているという考え方を五行と言います。
さらに、人体の五臓「肝(かん)・心(しん)・脾(ひ)・肺(はい)・腎(じん)」を5つの基本要素に当てはめ、病気の根本的な仕組みや原因を明らかにします。
五臓とは?
西洋医学でいう臓器(肝臓・心臓・脾臓・肺・腎臓)とは異なり、単一の臓器だけでなく、関連する神経系や精神活動、生理機能全体を含めた概念で考えられています。
- 木=肝:自律神経や情緒の調整、血液の貯蔵と流れを整える
- 火=心:精神や意識をコントロールし、血液を全身に巡らせる
- 土=脾:消火吸収を助け、気・血・水を生成する
- 金=肺:呼吸や気を整え、津液の循環を良くする
- 水=腎:成長や発育に関わる生命エネルギーを貯蔵し水分代謝を促す
漢方における副鼻腔炎の原因
東洋医学(漢方)では、副鼻腔炎の原因は次のようなタイプ別に考えられています。
【肺熱(はいねつ)タイプ】
肺に熱がこもり、炎症が起きている状態を指します。
これは、風邪などで肺が熱邪(ねつじゃ:体に熱がこもり炎症やほてり・イライラを引き起こす状態)に侵され、鼻の粘膜に炎症が起こり副鼻腔炎を引き起こすと考えられています。
主な症状:発熱・黄色く粘りのある痰・喉の痛み・口の乾き・鼻づまり・膿性の鼻水など
【湿熱(しつねつ)タイプ】
食べ過ぎや脂っこいものの取り過ぎで脾の機能が低下することで余分な水分(湿)と過剰な熱(熱)が結合し湿熱となり、それが原因で不調を引き起こす状態を指します。
湿熱は老廃物のようなもので体中を巡り、鼻の粘膜に停滞すると、粘膜が腫れあがり、鼻づまりが起こりやすくなり、頭痛・倦怠感なども引き起こします。
【肝火(かんか)タイプ】
ストレスや感情の起伏が原因で気の巡りが悪くなり、肝に熱が生じた状態のことを指します。
この熱が上(顔や頭)に昇り鼻の粘膜に停滞するとドロドロした黄緑色の鼻水や鼻づまり・頭重感・顔のほてりなど、副鼻腔炎の症状を引き起こしたり、悪化させたりすると考えられています。
【肺陰虚(はいいんきょ)/衛気虚(えききょ)タイプ】
肺陰虚とは、肺にうるおいを与える水(津液)が不足し、熱をおびた状態のことを指します。また、肺は呼吸器系の中心であり、鼻の機能は肺が支配するため、肺の気が不足しバリア機能が低下すると、副鼻腔炎になりやすく、慢性化しやすいと言われています。
また、衛気虚とは衛気(えき)という皮膚や粘膜に存在するバリア機能(免疫力)が低下した状態のことを指します。
衛気の不足は、体表を守る力が低くなるため、鼻の粘膜からウイルスや細菌が侵入しやすくなり、副鼻腔炎が発症・慢性化しやすくなる原因とされています。
漢方によるアプローチ: 『清熱』・『滋潤』
漢方による副鼻腔炎の治療においてのポイントは特に『清熱(せいねつ)』と『滋潤(じじゅん)』という作用が重要になります。
清熱(せいねつ)

清熱とは体内にこもりすぎた余分な熱や炎症を取り除く作用のことを指します。
主に以下のような症状を抑えます。
- 発熱
- 口の渇き
- のぼせ
- イライラ
- 不眠
- 皮膚の赤み
- 顔面痛、頭痛 など
漢方において副鼻腔炎は、体内に「熱」が滞留することで起こる炎症と考えられ、『清熱』は効果的な治療法の一つとして考えられています。
清熱により体内の熱や炎症を冷まし除去することで、細菌やウイルスが繁殖しにくい環境を作り出し、免疫力を高め自らの回復もサポートしてくれます。また、清熱は副鼻腔炎による頭痛・発熱・顔面痛などの不快な症状を和らげる効果が期待できます。
滋潤(じじゅん)

滋潤とは、体内の水(津液:しんえき)の不足を補い、全身(皮膚・粘膜・筋肉・血管・関節など)を潤し、乾燥を防ぐ作用のことを指します。
水が不足すると鼻腔内が乾き、鼻づまりなどの症状が現れますが、滋潤により津液を補い鼻の粘膜を乾燥させないことで、副鼻腔の回復を早め症状の緩和に役立ちます。
副鼻腔炎の方におすすめする生薬と漢方薬


こちらでは副鼻腔炎に効果が期待できる一般的な漢方薬をいくつかご紹介していきます。
また、なぜ漢方は副鼻腔炎の治療としておすすめなのかもしっかり解説いたしますので参考になれば嬉しいです。
※漢方薬は、その方の年齢・体格・症状・症状の度合い・生活環境など様々な問診及び四診(ししん)を行い、その方に適した漢方を組み合わせ、適切な量の漢方をお渡しいたします。人それぞれ微妙に提案する漢方や量が異なるため、漢方を取り入れたいとお考えの方は、市販の漢方薬ではなく一度漢方薬局や専門家に診て頂くことお勧めいたします。
漢方が副鼻腔炎におすすめな理由
漢方(東洋医学)では西洋医学とは異なり『心と体はつながっている』という考えであるため、病気そのものではなく、その背景にある患者様の全体(ストレス・体質・年齢・体型・生活環境など)を捉え主観的・総合的にアプローチします。
よって、漢方では副鼻腔炎の原因を「体質」と捉え、その背景にある「水」や「熱」の滞りなどをコントロールし、膿を排出しやすくし、免疫も高めさせることで症状の根本改善を図ります。
また、漢方薬は西洋薬に比べ副作用が少ないため長期的な服用がしやすく、西洋医学のお薬とも併用可能な点もおすすめできる理由のひとつになります。
副鼻腔炎の症状に使われる漢方薬
葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
副鼻腔炎になる前の方や初期の副鼻腔炎(鼻が詰まった状態)の方に用いることが多い漢方薬になります。
■含まれる主な生薬:葛根・大棗・麻黄・甘草・桂皮・芍薬・辛夷・川芎・生姜
■効果:鼻水を抑え、鼻づまりを改善し炎症を和らげます
- 葛根湯は風邪の初期に使われることが多く、病を外に出してくれます
- 川芎は血の巡りを良くする効果があります
- 辛夷は鼻通りを良くする効果があります
■おすすめな方
- 風邪の延長で鼻水や鼻詰まりなどの症状が長引いている方
- 冷えで鼻水が止まらない方 など
辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
副鼻腔炎の方によく使われる漢方で、辛夷(しんい)と麦門冬湯(ばくもんどう)が含まれており、鼻詰まりを改善し鼻通りを良くする漢方になります。
■含まれる主な生薬:辛夷・麦門冬・百合・黄芩・知母・琵琶葉・山梔子・石膏・升麻
■効果:体の熱を冷まし鼻の奥の炎症を鎮め、膿を抑え排出しやすくしてくれます
■おすすめな方
- 黄緑色の膿性の鼻水・鼻づまり・後鼻漏・鼻茸(ポリープ)などでお悩みの方
※気/血/水(津液)の「水(津液)」が不足すると鼻腔内が乾燥し、鼻詰まりが起こりやすくなるため、滋潤剤として麦門冬湯(ばくもんどう)を組み合わせることおすすめです
排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)
副鼻腔炎の方によく使われる漢方で、特に排膿作用のある桔梗(ききょう)や枳実(きじつ)が含まれているため副鼻腔に溜まった膿を体の中から排出しやすくする漢方になります。
■含まれる主な生薬:人参・層朮・黄耆・当帰・陳皮・大棗・柴胡・甘草・生姜・升麻
■効果:膿を排出し(排膿作用)、炎症を鎮め炎症や腫れを抑えます
■おすすめな方
- 黄緑色の膿性の鼻水が出ている方
- 鼻腔が腫れていて息苦しい方
- 鼻腔が腫れていて痛みを伴う方
桔梗石膏湯(ききょうせっこうとう)
副鼻腔炎の方に使われる漢方で、乾燥を和らげ皮膚粘膜を潤し、炎症や熱を下げる効果のある石膏(せっこう)が含まれています。副鼻腔炎の症状改善に必要な「清熱(せいねつ)」と「滋潤(じじゅん)」効果を兼ね備える漢方となります。
■含まれる主な生薬:桔梗・石膏
■効果:炎症を鎮め熱を冷ますことで膿を排出し、痰を排出します
■おすすめな方
- 鼻詰まりや痰・頭痛を伴う副鼻腔炎の方黄緑色の膿性の鼻水が出ている方
※桔梗石膏湯は、単独で使われるより、ほかの漢方薬に桔梗・石膏を加えることで副鼻腔炎に使うことも多くあります。
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
排膿作用のある桔梗や枳実だけでなく、石膏と同じく熱や炎症を冷ます清熱作用のある黄芩(おうごん)なども含まれており、慢性副鼻腔炎の方によく使われる漢方薬になります。慢性副鼻腔炎の熱や炎症を冷まし、膿を排出しやすくします。
■含まれる主な生薬:黄芩・黄伯・黄連・桔梗・枳実・荊芥・柴胡・地黄・芍薬・山梔子・川芎・薄荷・白し・防風・連翹・甘草
■効果:慢性副鼻腔炎の熱や炎症を冷まし、膿を排出しやすくします
■おすすめな方
- 慢性的な鼻づまり・膿性の鼻水・後鼻漏・鼻腔内の乾燥が気になる方 など
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
副鼻腔炎で体力が低下しエネルギー不足の「気虚」の状態の方に用いられる漢方で、胃腸の働きを助けることで体内回復を促し、免疫力を上げるサポートをしてくれる漢方になります。また、体内の余分な水分を取り除きつつも浮腫やだるさを和らげる蒼朮(そうじゅつ)も含まれています。
■含まれる主な生薬:人参・蒼朮・黄耆・当帰・陳皮・大棗・柴胡・甘草・生姜・升麻
■効果:副鼻腔炎で消耗した体力を回復させ、免疫を高め根本的な体質改善を目指します
■おすすめな方
- アレルギー体質で疲れやすい方
- 体力が低下し食欲がない方
- 鼻水・鼻づまりを改善したい方 など
生薬の補足説明
様々な生薬を記載していますので、今回本記事に登場してくる生薬の名前や読み方、効能を簡単に補足で記載いたします。
ご興味のある方はご覧ください。
- 葛根(かっこん):水の滞りを改善し炎症を抑える
- 大棗(たいそう):体の栄養状態を改善しほかの生薬の作用を調和させる
- 麻黄(まおう):鼻の粘膜の腫れを抑え鼻通りを良くする
- 甘草(かんぞう):ほかの生薬の効果を引き出す
- 桂皮(けいひ):体を温め血行促進し冷えを改善する
- 芍薬(しゃくやく):血を増やし血行不良を改善する
- 生姜(しょうきょう):体を温めて冷えを取り胃腸の働きを助ける
- 黄芩(おうごん):肺や胃の炎症を鎮め体の熱を取り除く
- 辛夷(しんい):鼻の通りを良くする
- 川芎(せんきゅう):血の巡りを良くしてくれる
- 石膏(せっこう):熱を冷まし体内の余分な水分を排出する
- 麦門冬(ばくもんどう):気の通り道である気管全般を潤す
- 蒼耳子(そうじし):鼻づまりをはじめ、鼻水・頭痛を改善する ※鼻詰まりがひどい場合によく用いられる生薬
- 連翹(れんぎょう):体内の炎症を鎮め膿を排出する
- 百合(びゃくごう):肺をうるおして咳を鎮め精神を落ち着かせる
- 知母(ちも):体の余分な熱を取りうるおいを補う
- 琵琶葉(びわよう):咳を抑え痰を排出しやすくする
- 山梔子(さんしん):体の熱によるイライラを冷まし炎症を抑える
- 升麻(しょうま):体内気を上昇させる、解熱・解毒・抗炎症作用がある
- 黄伯(おうばく):体の湿熱を取り除き膿を排出する
- 黄連(おうれん):体の熱を取り去り炎症やイライラを鎮める
- 桔梗(ききょう):気管支やのどに溜まった痰を取り除き、膿を出す
- 枳実(きじつ):気の巡りを良くし咳や痰を抑える
- 当帰(とうき):血の巡りを良くし疲労感を改善する
- 薄荷(はっか):初期症状の効果が期待でき鼻水・鼻づまり・喉の痛みを緩和する
- 白し(びゃくし):鼻づまりを改善する
- 防風(ぼうふう):解熱・抗炎症作用があり湿を除去し排泄を促す
- 人参(にんじん):生命エネルギー(気)を補い体の機能を高める
- 陳皮(ちんぴ):胃腸の働きを整え、咳や痰を緩和する
- 蒼朮(そうじゅつ):体の余分な水分を取り除きむくみやだるさを改善する
- 黄耆(おうぎ):気を補い水分代謝を促しむくみを改善する
漢方相談の魅力とは?

漢方相談とは漢方専門の薬剤師や相談員が、お客様の現在の体の状態や生活習慣などを詳細に把握するため、じっくりカウンセリングを行ない、ひとりひとりの適した漢方薬をご提案する相談のことです。
同じ病名の疾患でも、年齢・体質・生活習慣・環境・体格などは人により異なります。その違いを丁寧なカウンセリングを通して、お悩みの根本的な原因を一緒に探っていきます。
それによりお客様おひとりおひとりの現在の状態に適した漢方薬を選定し、ご提案します。
全国にはさまざまな漢方薬局がありますが、私たち【漢方ツヅノ薬局】は以下のような強みがございます。
私たち、『漢方ツヅノ薬局』の強み
全国にはさまざまな薬局がございますが、
そのなかでも私たち【漢方ツヅノ薬局】がお客様に選ばれる理由は、以下のようなことが挙げられます。
創業70年の老舗漢方薬局

長い歴史の中で培われた豊富な知識と、多くの症例に基づいた実績がございますので、安心してご相談いただけます。
駅近で好立地

漢方相談において、通いやすい場所にあることはとても重要です。
平和島本店は駅から徒歩1分、田町店は駅から徒歩3分とどちらも駅からアクセスしやすく、通いやすい場所にあります。
オンラインでの相談ができる

漢方相談は一度きりではなく、継続的にお話させていただくことでお客様の体の状態を把握していく必要があります。
※ご予約は24時間オンライン予約が可能
オーダーメイドで漢方を調合

漢方医学の4つの診断方法を時間をかけて行います。
- 望診(ぼうしん):診る
- 聞診(ぶんしん):聞く
- 問診(もんしん):話す
- 切診(せっしん):触る
それにより、五行・気血水など東洋医学の観点から患者様の状態を総合的に判断し、最適な漢方薬をご提案します。
- 望診(ぼうしん)
顔色・姿勢・精神状態や舌診を含めたカラダ全体の状態を視覚を用いて診ます - 問診(もんしん)
自覚症状・既病歴・食生活や生活環境など質問し、その方自身の表現で様々なことに対してお話しいただきます - 聞診(ぶんしん)
声の強弱、咳や呼吸の音などを聞いたり、体臭・口臭や分泌物の臭い等を確認します - 切診(せっしん)
患者さんの病変部に触れ状態を確認する按診(あんしん)や脈を診り血流の状態を確認する脈診(みゃくしん)を行います
充実したアフターサービス

特に漢方薬を初めて服用された方は、実際に服用される際に何かお困りの点やご不明な点が出てくるかもしれません。
そんなときは、どのような些細なことでもかまいませんのでお気軽に私たち【漢方ツヅノ薬局】の公式LINEやお電話にご相談ください。
公式LINEであれば24時間いつでもご予約していただくことが可能ですので、ぜひご利用ください。
まとめ

副鼻腔炎とは、鼻の周りにある「副鼻腔」という空洞に炎症が起き、膿や粘液が溜まる病気で、「蓄膿症」とも呼ばれます。
特に空気が乾燥しやすい冬場は、鼻粘膜の防御機能が低下しやすく、細菌やウイルスが侵入しやすいため、副鼻腔炎が起こりやすいと言われています。
副鼻腔炎の主な症状は以下のようなものになります。
- ドロドロした黄緑色の鼻水
- 鼻づまり
- 後鼻漏
- 頭痛
- 嗅覚障害
- 歯の痛み etc
漢方において副鼻腔炎の治療に最も大切なことは「清熱」と「滋潤」です。
副鼻腔炎の改善には、一般的に清熱作用と滋潤作用がある生薬を組み合わせた漢方薬を取り入れることで、体内にこもった熱を冷まし体内の水を補うことで、鼻粘膜が潤い副鼻腔炎の回復が早まります。排膿作用のある漢方を取りいれることも非常に重要です。
病気の症状は同じでも、年齢・体質・環境・体格・生活環境などによりご提案する漢方薬はそれぞれ異なります。
私たち【漢方ツヅノ薬局】は創業70年。長年の経験と確かな実績で副鼻腔炎の回復・改善をサポートいたします。
- 風邪が治ったのに鼻水や鼻づまりがある
- 鼻水が黄緑色っぽい
- 頭痛の症状がある
- 歯が痛い
- 匂いがわかりにくい
などのお悩みが少しでもございましたら、ぜひ一度お電話・メール・LINEなどでお気軽にご相談ください。

