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2025年9月13日開催の勉強会のテーマは、「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と漢方治療」。
子宝相談のスペシャリスト、直子先生の勉強会でした。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは?
排卵がうまくいかなくなることで不妊の原因になることがある病気です。生理が不規則になったり、卵巣に小さな卵胞がたくさんできたり、男性ホルモンが多めになるのが特徴です。
2024年からは診断基準が少し改定され、以下3つすべてが当てはまると『多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)』と診断されるようになりました。
- 月経異常(無月経や稀発月経など)
- 卵巣に小卵胞が10個以上、またはAMHが高い
- 男性ホルモンやLHの高値
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)に対する西洋医学と東洋医学の違い

病院での治療(西洋医学)
- 排卵誘発剤やホルモン治療、糖尿病の薬を使って排卵を助けるのが一般的な治療となります。
- PCOSの方はインスリンの効きが悪かったり、男性ホルモンが多いこともあるため、それを改善する治療が行われます。
漢方(東洋医学)

「腎虚」「脾虚」「肝鬱」「痰湿」「瘀血」「鬱熱」といった体の状態が原因と考えられます。
特に「痰湿」は食生活の影響を強く受けます。
たとえば、ラーメンやパスタなど一皿で済ませる食事が続くと溜まりやすいとされます。そのため、サラダやスープをプラスして野菜を意識的に摂るような食生活のアドバイスも行います。しかし、食事改善だけでは痰湿を取るのに何年もかかることもあるため、漢方薬の服用が重要になります。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の症状は人によってそれぞれ異なります。
- 体外受精で卵は採れるけれど受精・凍結まで進みにくい
- 内膜が厚くならず着床が難しい etc.
原因が複数絡んでいる場合が多いため、その方の症状や生活環境などいろいろな角度からヒアリングを行いその方にあった漢方薬を複数組み合わせて提案させていただ来ます。その際には、ご予算に応じて適した漢方薬をご提案いたします。
実際に多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の症状で悩まれている方が当薬局にご相談に来た際の症例も簡単にご紹介いたします。
症例紹介 (33歳女性)

<<<症状>>>
- 生理はあるがやや不規則。卵巣に小さい卵胞が多い。
- ホルモン検査でやや乱れあり、AMHは5.68と高め。
- 問診で「痰湿・肝鬱・瘀血」が見られ、ご予算に合わせて漢方を提案。
<<<治療経過>>>
• 2024.10 芎帰調血飲第一加減、加味逍遙散、婦宝当帰膠、シベリア霊芝錠を開始
• 2024.11 同処方を継続
• 2024.12 採卵に向けシベリア霊芝錠を増量
• 2025.1 採卵9個、成熟卵7個、そのうち2個を凍結
• 2025.2〜 移植に向けて処方を婦宝当帰膠・紅沙棘・シベリア霊芝錠に変更
• 2025.4 移植後に陽性判定(HCG241)、経過良好
まとめ
PCOSは「卵が育たない」「着床しにくい」などの壁がありますが、漢方で体調や卵の質を整えることで前に進めるケースもあります。
人工授精や体外受精で思うように結果が出ない方も、一度漢方を取り入れてみるのがおすすめです。
お気軽に当薬局へご相談ください。
婦人科系疾患や妊活相談を専門とする野村直子先生の深い知識と丁寧でわかりやすい講義は、社内でも非常に好評で今回も大変勉強になる時間となりました。婦人科系疾患でお悩みの方や妊活相談をされたい方ぜひ、平和島本店 野村直子先生にご相談ください。
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