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2025年12月2日開催の勉強会のテーマは、「感染症による脱毛症」。
今年は10月頃からインフルエンザが猛威を振るっています。
インフルエンザや新型コロナ等の感染症の後に起こる後遺症、その一つに「脱毛症」があります。
今回は「脱毛症」について、廿野延和先生に解説していただきました。

脱毛症とは?
正常な毛の生えかわりと比べて多い量の毛が抜ける状態のことを指す言葉です。
一般的に問題となるのは頭髪の脱毛症ですが、眉毛や睫毛、髭、体毛など身体の全ての毛に脱毛症が生じる可能性があります。 「脱毛症」は一つの病気を指す言葉ではありません。毛をつくり出す毛包や毛が何らかの理由で壊されたる、あるいは毛の生えかわりの周期(毛周期)が乱れて抜け毛が多くなってしまうものの二つに大きく分けることができます。
感染症による「脱毛」の主な原因は『気血不足』です。
高熱などの激しい症状により体力が消耗し、体の気(き)と血(けつ)が損耗してしまうため、髪を滋養することができず脱毛症になると考えています。特に女性は体質的に気血不足の人が多いため、脱毛症状が出やすいようです。


中医学では「髪」は五臓の「肝」「腎」「脾」と深い関わりがあります。
肝(かん)
「髪は血余(けつよ)」
体内に血が充分あってスムーズに巡っていれば、髪にも栄養が行き渡り健康に保てる、という意味です。
「肝」は血の貯蔵庫であり、血が不足すると髪を滋養できなくなります。
また、肝がストレスなどを受けて失調すると、血不足や血行不良を引き起こします。
腎(じん)
「髪は腎の華(はな)」
生命力を司る「腎」の状態が充実していれば、髪が健やかに育つ、という意味です。
「腎」には「腎精」という生命エネルギーがあり、加齢や不摂生な生活等が原因で徐々に衰えていきます。年齢とともに抜け毛、白髪が増えていくのはそのためです。
脾(ひ)
「脾」は胃腸を意味しており、「脾」が弱いと気や血が作れず毛髪に必要な栄養素が届きにくくなります。
そのため「脾」の働きを高め、髪を健康に保つようにすることが大切です。
以上の点から、脱毛症に対する主な治法は「補血」・「補腎」・「健脾」になり、それぞれ以下のような生薬が使われます。
- 「補血」には、当帰(とうき)芍薬(しゃくやく)
- 「補腎」には、地黄(じおう)
- 「健脾」には、白朮(びゃくじゅつ)、茯苓(ぶくりょう)
さらに、ストレスがあれば「疏肝理気(そかんりき)」、血の巡りが悪ければ「活血(かっけつ)」の生薬を加えます。
気が足りていないようであれば、人参など体を元気にするものを組み合わせます。
また、髪の毛のトラブルにはまずシャンプーや育毛剤などが浮かびますが、髪の毛は体の一部のため、体全体を健康にする必要があります。
漢方薬以外にも病後の体調回復のため、消化・バランスの良い食事を心がけ、しっかりと睡眠をとるように心がけましょう。
今回は感染症に関する脱毛症でしたが、漢方ツヅノ薬局ではストレスや加齢による髪の毛のトラブルやお悩みにも対応しております。
漢方薬はもちろん、髪の毛を元気にする商品もございますので、お悩みの方はどうぞお気軽に当薬局へご相談ください。
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