【今週の漢方】パニック障害について

今週の漢方は『パニック症候群』についてです。

パニック症候群の原因は予期不安であることが多くあります。

どのような方がこの症状に陥りやすいか?

  • 失敗を避けたいと強く考えている完全主義の傾向にある人方
  • 仕事が忙しく、人間関係などの悩みをすべて解決しようと頑張られてる方  etc.

西洋の薬物治療では、ワイパックスやデパスやソラナックスといったベンゾジアゼピン系がパニック症状を抑えるために処方される場合があります。

しかし、ベンゾジアゼピン系の薬は、過量服用時の致命率は低いとされており安全性もありますが、長期間使用すると薬物の依存性が生じてしまうデメリットもあります。


漢方のアプローチでは五臓のうち「肝」「脾」「心」「腎」を考えます。

特にパニック症候群で重要なのは「肝」「心」です。

漢方は症状と体質を重要視しますが、人によって種々様々です。

  • 動悸、息苦しさ
  • 喉のつまり
  • ふらつき
  • 身体動揺感
  • めまい(眩暈:げんうん)
  • 手の汗
  • 不眠
  • 頻尿
  • 不安感、不安がいっぱい
  • 体がだるい、気力が出ない etc.

上記の症状には以下の漢方薬が役立ちます。

  • 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
  • 柴胡加竜骨牡蠣(さいこかりゅうこつぼれいとう)
  • 抑肝散加陳皮半夏(よっかんさんたちんぴはんげ)
  • 加味逍遙散(かみしょうようさん)
  • 加味帰脾湯(かみきひとう) etc.

漢方ツヅノ薬局では、丁寧な四診(問診・聞診・望診・舌診)からその時の患者様の容態や環境に合わせて最適な漢方薬を選別いたします。定期的な診察をさせていただくことで、その時の症状に合わせて漢方の種類や細かな量の調整を行います。

また、当薬局にて診察をされて漢方を飲んでいた時は症状が改善されていたが、漢方をやめてしまったら、またパニック症状が再発してしまったという方もいらっしゃいます。

しかし、よくよくお話を聞いてみると再発した症状は以前よりも軽度の場合が多いです。これは少しずつ体は良くなってきている証拠ですので、再発してしまった場合でも漢方を再開してもらうと症状は改善されますのでご安心ください。

徐々に症状の改善がみられてきたら、患者様の診察、会話をさせていただきながら量を減らしたり、異なる漢方に変更させていただくなどして、更なる症状の改善を目指し患者様と共にお悩みを解決できるよう努めています。


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代表取締役社長 廿野 延和 - Tuzuno Nobuyasu –

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