慢性的に手のひらの皮膚症状に関してお悩みになっていたお客様です

60代女性 
最初に手をお見せいただいたとき、手のひらの皮膚が白く乾燥していてカサカサしているご状態でした。関節可動域の部位では皮膚が剥がれ落ちてお痛みを伴っておりました。ものを握る度に剥がれ落ちた皮膚の部位からお痛みが生じるため日常生活では支障をきたしており、お痛み以外に痒みも伴っており非常にお辛い状態と感じました。
漢方を試されたいと当局に足を運んで下さりご相談をさせていただきました。

乾燥やかゆみを伴うご症状で考えられること

皮膚の不調の原因はとして、風(ふう)、湿(しつ)、熱(ねつ)、燥(そう)、瘀血(おけつ)の5つの病気の原因(病邪)が関与していると考えられます。風と湿の要素が混ざっていたり、熱と湿が混ざっていたり複合的にかけ合わさっているケースも多いです。

  • 風(ふう)
    正式には風邪(ふうじゃ)と言い体内を動き回る性質があり特に体の上部に影響が及びやすい六淫(りくいん)と呼ばれる病気の原因の一つです。
    自然界の風が体の隙間から入り込み体内の気血の流れが悪くなり皮膚のかゆみ等の症状を生じる外風(がいふう)と体内の潤いが減り(陰血不足)体の内部から風が生じ皮膚に症状が出る内風(ないふう)の2種類があります。
    かゆみの部位は定まらず症状発生部位は移動します。
  • 湿(しつ)
    正式には湿邪(しつじゃ)と言い気候・環境の影響を受けて湿邪は体内へ侵入します。胃腸の不調で体内の湿気が捌けず停滞した湿気が湿邪に変わることもあります。重いので下へ行く性質があり下半身に症状が出やすいといわれている六淫の一つです。
    かゆみや滲出物を伴うかゆみなどの皮膚症状を引き起こします。
  • 熱(ねつ)
    正式には熱邪(ねつじゃ)と言い高温の季節や体内の熱の停滞が原因で上炎する性質があるので体の上部に症状が出やすい六淫(りくいん)の一つです。
    熱邪は身体の深部まで症状が到達するとイライラする、落ち着きがなくなるなど精神状態にも影響を及ぼします。
    かゆみ、赤み、熱感、痛み、化膿するなどの皮膚症状がみられます
  • 燥(そう)
    正式には燥邪(そうじゃ)といい、気候・環境の影響を受けて乾燥した邪気が体内に侵入、もしくは体内の潤いが不足(陰血不足)から体の内部から燥邪が発生し体を乾燥させる六淫(りくいん)の一つです。皮膚の乾燥によるザラザラや痒み、潤いのバリアが減り皮膚が傷つきやすくなることもあります。
  • 瘀血(おけつ)
    ストレスや食生活で血流が悪くなり血が停滞している状態です。きちんと血が循環してなければ体の隅々まで十分に栄養が届きません。
    こちらの症状も長期化すると精神面にも影響が出ることがあります。
    瘀血では皮膚の黒ずみや分厚くなる(肥厚化)などが良く見られます。

漢方をご服用いただいて

お客様とのカウンセリングを通じて総合的に判断した結果、今回は主に熱邪と燥邪へのアプローチが最優先と考え、それに準じた漢方をご提案致しました。
約2週間ほどでものを握る際のお痛みなどが和らぎ、その後3か月間漢方をご継続いただき現在のように皮膚の状態が改善致しました。
尚、服用中はミネラル剤を漢方の補助として並行して使用しております。
ミネラルは皮膚だけではなく爪や髪の重要構成成分であるケラチンなどの生成を助けます。
現在はご症状にも目途が立ち漢方薬は休薬しております。

Screenshot

こちらがご相談当初の手のご状態です

その後、継続的に漢方をご服用いただき手のご状態は良好な方向へ変化していきました

この記事を書いた人

ツヅノ漢方薬局 代表取締役社長 廿野 延和 – Tuzuno Nobuyasu –

1953年創業、漢方相談70年の歴史を持つ漢方ツヅノ薬局の代表取締役社長。50年以上にわたって漢方相談の現場に立ち続け、数多くの方のお悩みに向き合ってきました。

特に多くのご相談をお受けしてきたのが、自律神経失調症・不安神経症・パニック障害など、自律神経の乱れによる不調です。この記事でご紹介した「予期不安」への向き合い方も、教科書の知識だけではなく、数多くのご相談の中で積み重ねてきた経験から生まれたものです。

大切にしているのは、じっくりお話を聞くカウンセリング。症状だけでなく、性格や生活、不安の中身までお聞きしたうえで、体質や服用期間に合わせて生薬の組み合わせまで丁寧に選びます。自社で漢方勉強会を開き、相談員の育成にも力を注ぐ、ツヅノ薬局の「相談の要」です。

主な実績・経歴

  • 漢方ツヅノ薬局(1953年創業/平和島本店・田町店)代表取締役社長
  • 漢方相談歴 50年以上  薬剤師
  • 主なご相談:自律神経の乱れ(めまい・動悸・不安感・喉のつまり)、不安神経症、パニック障害、坐骨神経痛、膝の痛み・脊柱管狭窄症によるしびれ etc.
  • 大森薬剤師会 協同組合理事長などを歴任
  • 自社の漢方勉強会で相談員を育成

代表からひとこと

季節の変わり目のつらさは、検査で異常がないと、周りになかなかわかってもらえないものです。

「また症状が出たらどうしよう」と一人で抱え込まず、まずはお話を聞かせてください。あなたの体質と暮らしに合った漢方を、一緒に考えていきましょう。


その他気になるご症状等ありましたら、お気兼ねなくご相談をお待ちしております。
どうぞ、宜しくお願い致します。

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